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「ザ、コラム」 小田嶋隆


本書は著者による自選コラム集。ハードディスクに残っているテキストから著者が1冊の本にまとめるにふさわしいと思うコラムを選んだと前書きにある。選択されたコラムは著者の好みを強く反映している。それらいいか悪いかは読む方の感じ方次第。管理人は著者のtwitterはフォローしているけれど、コラムをまとまって読むのは本書が最初。コラムだから短い文章が多いのか思ったら意外に長い文章が多かった。そこは著者の好みなのだろう。

本書は2006年から2014年にかけて書かれたコラム集なので、古い話題ではあまり記憶にないものがあった。とくに芸能人に関係する話題では忘れていることがしばしば。そういえば小日向美奈子がストリップに出ていたなあとか、酒井法子が覚醒剤で逮捕されたなあとか、宮沢えりは結婚していたのかとか。コラムの消費期限はどの位なのか管理人にはよくわからないが。

川崎フロンターレを応援している管理人にとって、浦和サポのコラムを読むことはない。本書には一編だけ浦和レッズに関連するコラムがる。読み飛ばすのも大人げないのでちゃんと読んだ。ネットで調べたら「ナンバー667号」は「超浦和主義」という浦和レッズの特集号だった。このシーズン、最終節に浦和がG大阪に勝ちJ1リーグ初優勝。我がフロンターレはこのとき2位だった。初優勝なら思わず「ニヤニヤ」と書いてしまうよねと昨シーズンのことを思い浮かべた。

コラムと呼ばれる書きものは、その性質上、短期的な結果を求められる。同時に、掲載される雑誌なり新聞なり誌面/紙面の中で、異彩を放つ義務を負っている。
結果、コラムの書き手は、批評より印象を、洞察よりは脊髄反射を、論考より断言を繰り返しがちになる。
無論、短兵急かつ痙攣的であり、揮発的ならびに短命であるなりゆきは、時事的たることを宿命づけられた短文にとって、他に選択の余地を持たない生き方でもあれば、ふさわしい死にざまでもある。が、そうやって書かれた文章をひとまとめに読んでみると、やはりどこか不自然な読後感が残る。私が自分の書いた連載コラムを書籍として出版するたびに、いつも気に病んているのはそのことだ。